祭跡。


ようやく涼しい風が出てきた。
今日から数日雨らしい。
W杯はまだ終わっていないが、
サクッと作業を進めたい文月の夜。






悪い予感は的中した。
5時起床予定を1時間寝坊。


6:55発の列車を逃すと、
目的地に到着できない。
YHから駅までは1時間ほどかかる。



とにかく走った。



早朝の街は薄暗く、
地下鉄も怪しい雰囲気が漂っていたが、



とにかく走った。



なんとか駅に到着するも、
ホームを探すのに手間取り、
5分間にやっと乗車できた。


深夜・早朝の街は気をつけようと思っていたが、
必死になると、周りの状況はどうでも良くなるものだ。



6:55サンツ発。
9:26セルベール着。フランス再入国。
12:27セルベール発。3時間も待つには寂しい駅&周辺だった・・・
15:03モンペリエ着。
15:11モンペリエ発。
19:26ニース着。
20:00YH着。



13時間超の鉄道旅。
地中海沿いを東へ、東へ。
ヴェネツィアが目的地だったが、
普通列車では、ニースが限界と判断。


ニースの街も面白そうだったが、
翌朝東へ向かう必要があったため、
滞在のみの目的で、YHへ。


YHはとても賑わっていた。
日本人もたくさんいた。
なんでこんなにニースに人が集まっているのだろうか。
そんなことを考えていると、
一人の日本人と目が合う。


どこかで見た顔・・・。
そう、
ミュンヘンで出会ったカーニバル好きの学生だった!
※彼は「束間。」に登場している。


ミュンヘンで会った時には、
ニースに行くなんて言っていなかったが、どうしたものか。
とにかく、2度目の出会いとなるとは思わなかった。


そして、彼は一言、

「実は今日までニースでカーニバルがあったんだ。
それでつい来てしまった。」


そうかそうか。
彼はカーニバルのある街から街へ衝動的に移動していたのか。



そして、私が行く街には、
紙吹雪の残る祭りのあと。



不思議と気持ちが良くなる。

切替。


W杯観戦を終え、
眠りにつきたいが、眠れない。
日中の気温が高いから、
夜中の方が頭はスッキリ。


そろそろ生活リズムを切替えたいところ。



9:00YH発。
バルセロナパビリオン
カンプ・ノウ・スタジアム
グエル別邸
バルセロナ現代美術館
昼食
カサ・バトリョ
カサ・ミラ
グエル邸
20:00YH着。



好天に恵まれ、街歩きも一段と楽しくなる。
バルセロナパビリオンは一番乗りだったようで、
暫く一人だけの時間を堪能できた。


ガウディの建築はこの日も衝撃を与えてくれた。



が、



事前の準備不足で、コロニアグエル教会に行けなかった・・・




これが一度きりだと思うと勿体ないと思うが、
また行けば良いと思えば良いのだ。




完璧な旅など存在しない。




次来る時には、ドメネクの建築も含めて、
もっとゆっくり滞在しよう。


とにかくこの旅では、
長くて2日の滞在で、
次の街へと移動することになる。


YHでは歯学部の学生と30代前半の起業家と一緒の部屋に。
お互いの夢を語りつつ、夜も更ける。


明日も朝は早い。
睡眠時間が足りない中で走り続けてきたが、
なんだかそろそろ嫌な予感がした。

前向。



更新が滞っていたこの三ヶ月。
立場や環境が少し変わり、
やっとペースを掴みかけている、夏。
前向きに進めば、何か良い事あるもんだ。





さて、旅の記憶が蘇り・・・



パリを出発したHotel trainは、
8:20バルセロナ-フランサ駅着。


車中同室のスペイン人のおじさんが色々話しかけてくれたが、
全てスペイン語だったので、全く理解できず。


9:30モンセラートYH着。


これまで、YHには予約なしで飛び込んでいたわけだが、
土曜日だったため、バルセロナでは空室を探すのに一苦労。
結局グエル公園にほど近い高台のYHに。
海岸沿いや中心部より静かで治安が良さそうな印象。


早速、グエル公園へ。
想像以上にスケールの大きな空間だった。
ガウディに魅了され、
サグラダファミリアへ。


構造・彫刻・ステンドグラス・螺旋階段・・・
圧倒的な存在感に興奮が収まらない。
塔から見下ろすバルセロナの街は、
太陽に照らされ、色鮮やかに広がっていた。


その後、ピカソ美術館へ足を運び、YHへ。



やっぱり建築はおもしろい。

儚終。


最初で最後の、
「東区飲み」開催。
以前から、研究室の中で東区在住者で飲もうという企画があったが、
ようやく開催になった。
幹事のrk君に感謝。
東区万歳。


さて、旅の続きを・・・




パリ最終日は午前中にヴェルサイユ宮殿へ。
殿内の絵画や庭をゆっくり鑑賞。
王宮が権力を握っていた時代を、
展示品からまざまざと感じ取ることができた。


昼ご飯は、
Mさんが作ってくれたお弁当を、
庭のベンチに座って食べた。
フランスの庭園で頬張るおにぎり。
美味かつ斬新。
(現地人に変な眼で見られる・・・)


その後、市内に戻って、
国立図書館をぷらぷら。
想像よりも大きなスケールだった。
曇っていたのが残念だったが、
かなり迫力のある建築だった。


少し時間があったので、
パンテオンや劇場を見て廻り、
20:32パリ-オルステリッツ駅発。Hotel train


目指すはスペイン・バルセロナ

両塔。


昨日ソウルから帰国。
3泊4日の卒業旅行。
正直、今まで韓国を甘く見てた。
行って感じた街の活気。
近いうちに報告したい。


何故、すぐ書かないのか。


そう、私はまだ旅の途中である。
両刀は得意ではない。




パリの街に魅了された翌日。
決断は突然訪れる。

世界遺産モンサンミッシェルまで、
パリから日帰りで行くことにした。
ただでさえ3日しかパリ滞在しないのに、
丸一日パリを離れることは非常に悩んだが、
パリにはまた来ることがあるだろうと、
全く根拠のないことを自分自身に言い聞かせ、決心。
(結局、1年半後に再びパリへ行けたことが本当にありがたいとしみじみ)


5:30に家を出発し、
7:05パリ-モンパルナス発。TGV
9:15レンヌ着。
9:30レンヌ発。バス移動。
11:00モンサンミッシェル着。


圧巻。


舗装が無かった頃の巡礼者は、
最大16Mの干満の差に、
その多くが命をさらわれたという。


干潮時だったのか定かではないが、
到着時は修道院の裏まで歩いていくことができた。
(立ち入り禁止となっていたが・・・)
この舗装の影響で、砂が溜まりやすくなり、
満潮時でもなかなか水位が上がらないため、
工事に入るということだったが、
現在はもう完成しているのだろうか。


腹が減っていた。
門をくぐると、店がある。


プーラーおばさんのオムレツ


が名物らしい。


入店し、メニューを見る。
高い。
いや、高すぎる。
オムレツが€40以上するとは。
ここは一つ想い出に注文。
勢いにまかせ、シャンパンも注文。
昼食に7000円も使うことはこの先無いだろう・・・
肝心の料理の方は、
美味。
いや、美味でなくてはならない。


修道院までの街は細い商店街が、
傾斜地に張り巡らされ、
所々、建物の間に極狭の階段があり、
そこを昇ると近道になっていて、
さらに家々がひしめき、
迷路のような細道が、
限られた島の中に編み込まれていた。


修道院の中は、聖堂や食堂、中庭を含め、
質素ながらも構造美・機能美を感じることができた。
部分的に修復も行っていた。
修道士の方々が自ら土木作業をしている姿を見て、
これからも維持されていくだろうと感じた。


帰りのバスまで少し時間があった。
下までおりて、島の裏へ。
小さな祠がある。
苔に覆われた岩肌の上にひっそりと、
なかなか良い所だった。


16:45モンサンミッシェル発。バス移動でレンヌへ。
20:40パリ-モンパルナス着。


駅で滞在先のMさんと待ち合わせ。
翌日パリを発つ自分の為に、
夕食をご馳走していただいた。
フォアグラやエスカルゴは初体験。
美味しい赤ワインとともに、
今後の夢を語り続けた。


食後、エッフェル塔まで案内してもらい、
夜景を堪能。
周囲の建物の階高が抑えられている分、
塔の高さが際立ち、街のシンボルとして、
堂々と輝いていた。


家に戻ったのは3時。


この日出会った二つの塔は、
構造の美しさを伝えてくれた。

流雲。


謹賀新年。
随分と更新が滞ってしまった・・・
更新を待っていた方々に謝罪。


2月に無事修論を提出してから、
身の回りで様々な出来事が次々に駆け抜けた。


友人の結婚、出産などのおめでたいこともあれば、
お世話になった方の突然の訃報など。
喜びの絶頂から悲しみの底までを、
この間に経験した。


喜びと悲しみを同時に受け入れることは難しい。
暫くそんなことを考えながら、
旅に出た。


東京では同期の実家や研究室の先輩・後輩にお世話になり、
出会った人それぞれの人生が、
着実にそれぞれの目指す方へ動いていることを、
改めて実感した。


周囲で如何なることが起ころうとも、
自分自身、日々前進すべし。
そんな決意を胸に、旅の手帖はパリを写し出す。



パリに到着してからは、
郊外のイエールという街で、
知人から紹介していただいたお宅でお世話になった。
翌朝、パリ中心部へ出向き、


ノートルダム大聖堂
ポンピドゥーセンター
ルーブル美術館
凱旋門
アラブ世界研究所
などを見て廻った。


旧市街の街並み、建築、美術作品・・・
どれも強く心に残ったが、
最も印象深く残ったことは、


天気の変化、かも知れない。


風を遮る山脈が無いため、
短時間で雨が降ったり止んだり。
現地の人は傘を持たず、
本屋や骨董店の軒先で雨宿り。
これはなかなか心地よい感じがした。


それともう一つ、
空の色である。


これまでの旅の中で訪れた教会の、
天井画や壁画に描かれた空の表現が、
何とも嘘っぽく見えていたのであるが、
幾度かそれに近い空を見ることができた。


淡い空に繊細な雲・・・
改めてここがパリだと実感した。

只管。

最後の修論ゼミが終了。
長かった道のりもあと少し。
さらりと終われば良いが・・・
忙しない日々が続く、師走。




アムスの街にはまだ滞在したかったけど、
すぐに出発の時がきた。


9:26アムステルダム発。IC632
11:29アントワープ着。
12:10アントワープ発。IC712
13:52リール着。
15:00リール発。TGV7256
16:02パリ北駅着。


滞在日数が短く移動の多い旅。
そんな旅の中で、
パリには3泊もできる。(実際全然足りなかったが・・・)

パリでも滞在先は出発前に紹介してもらった。
アムスでの出会いがあったため、
デュッセルドルフからパリまでは、
日本人の方々のお宅に滞在。


「一人旅」と言いつつ、
数多くの方々にお世話になった旅である。


列車移動が多いため、
世界の車窓から」を体感しようと、
移りゆく景色を食い入るように見つめていた。
この日撮影した写真はこの一枚のみ。
今思うと、
車窓に車内が反射して上手く景色が映らなくても、
何枚か撮っておくべきだったかな。
写真はリール駅でTGVに乗り換える時の一枚。


翌朝からはパリの街へ、いざ。